ふるさとづくり上高尾の会交通アクセス年間スケジュール

上高尾の会とは

田の写真

これまでのあゆみ

 日本のどこにでもあるように、上高尾でも数百年の長きに渡って培われてきた数々の生活の知恵、営み。それらがこの数十年で失われようとしています。しかしそれは先人達に申し訳ない、受け継いでいかねば・・・上高尾を残したい。
 その想いを実現するために残したいものは何なのか。その問いに応えるべく、上高尾では2010年(平成22年)1月、「ふるさとづくり上高尾の会」(地元メンバー13名)を発足しました。会では、近年まで引き継がれてきた「昔の生業」に再度光をあてる活動の実践を通じて、様々な気づきがありました。改めて知った自分達の価値、しかし手間のかかる人手のいる生業です。でも自分だけでは困難です。一緒にやってみませんか。
 私たちにできることはわずかしかありません。しかし、そのわずかな部分にこだわって、これからもノラの息吹を感じることのできる上高尾にしていきたいと考えています。

 会の発足当時は、普段の生活の中でさえ集まり顔を合わせる機会がなくなっているような状態でしたが、毎月集まり話し合いを続けること、継続的な会の活動を通じて自然と集まり、会話もふるさとづくりのことが口についてでてくるのが当たり前になっています。些細なことかもしれませんが、この地域にとっては大きな成果の一つとなりました。
 発足当時は慣れないことの連続で負担を感じることもしばしばでしたが、4年経過した今ではメンバーも19人になり、活動にも新たな「つながり」が生まれつつあります。
 2013年春には当初から交流を続ける京阪神地区住民との交流が深化し、「お互いが支え合える仕組みづくり」をめざすべく大阪地区に「上高尾サポートの会」が発足したり、新しい試みとして、藁灰こんにゃく加工施設やピザ窯の設置など活動が活発化しています。



 日本の農村の多くは中山間地域に位置しています。そして今、これらの農村が近い将来、消滅する可能性があると言われています。問題は、単に集落が消滅するだけでなく、そこで培われてきた様々な生活の知恵、営みそのものが消えつつあることです。実は農村だけではなく都市でも同様に空洞化が進んでいて、言わば日本中が病んでいると言えます。
 突き詰めれば日本が、世界が、「グローバル」という得体の知れないモノを目指して突き進んできたことに原因があるのではないでしょうか?その結果、私たちの生活から「水」や「大地」とのふれあい、そして人とひととのつながり、「ココロ」の距離感が喪失してしまったように感じています。
 今、私たちは立ち止まって「ローカル」の良きモノ、良きコトを再評価し、見つめなおす時期にあると思っています。その骨組みとなるのは「流域」です。まずは「食」と「農」をきっかけにして「水」「大地」「ココロ」の「つながる距離」を考えていきたいと考えています。

上高尾の地域資源


上高尾

 三重県伊賀市南部に上高尾はあります。市バスの運行はあるものの本数は少なく、最寄りの駅まで車で20分、集落にはコンビニもスーパーもありません。決して利便性が高いとは言えない集落ですが、私たちには誇れるものがあります。


尼が岳

 上高尾は山に囲まれた集落ですが、集落を抜け更に奥に進むと、伊賀盆地の中では一番高い山、尼ヶ岳があります。この山は別名「伊賀富士」と呼ばれ、伊賀市と津市の市堺に位置する標高958mの山です。
 本物の富士に似た山容の美しさは抜群で、遠望すると流麗な山容が、尼さんが網代笠を被っているように見えるところから「尼ヶ岳」となったとの由来があります。
 上高尾をはじめ地元のメンバーで年数回笹刈をするなど、大切にしています。



川について

 尼ヶ岳をはじめ、各谷筋から湧き出てきた流れが集まり、集落の中心を走る前深瀬川になっています。この川は淀川の支川、木津川の源流の一つで、夏場でも心地よい冷たさを保っています。生活排水もほぼ入らない清流であり、生活環境の保全に関する環境基準においても最も水質汚濁の少ないAA類型になっている他、オオサンショウウオ等稀少な生物も生息しています。
 この水が最終的に大阪湾まで流れていることを考えると、同じ淀川流域としてのつながりを大切にしたいと思っています。




問題点や取り組み

 集落の山々は、近年山に手を入れる人達が減り、十分な管理ができていない状態が続いています。そうした状況は単に山が荒れるだけではなく、集落の日照時間の低下や獣害(鹿やイノシシが主)を招く結果になっています。

【取り組み】
 上高尾では、獣害対策の一環として、住民総出で山際に柵を設置したり、ワナを設置することで対策を講じていますが、根本的な解決には至っていない状況です。
 また、昔は生業としてクヌギを使った良質な炭焼きを行ってきていましたが、炭焼きを継続しているのは1戸しか残っていません。山を守るためにクヌギの植林をするなどの活動をしています。

メンバー紹介

上高尾のへのアクセス

アクセス方法

住所:三重県伊賀市高尾4500
(交流拠点:二瀬屋)

近鉄大阪線 名張駅より車で約30分
近鉄大阪線 青山町駅前より高尾行き青山行政バス乗車、終点高尾停留所下車すぐ(約30分)

お散歩マップ

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